皆さんこんにちは。
最近タダ君の様子がおかしいです。
ため息ばかりついて落ち込んでいたかと思えば、次の日にはハイテンションでギャーギャー騒いでいたり…。
聞きたくはないんですけど、あまりにもタダ君の様子がおかしくて聞いてあげたんです。
「タダ君、最近変だよ?どうしたの?」って。
するとタダ君、しょんぼりしながら「…こないんすよ」って。
意味が分からなかったため、詳しく聞いてみました。
なんでも、以前応募したテラスハウスからなんの連絡もないらしく…
落ち込んでいるうちに「みーこ」と「だいきくん」がテラスハウスを卒業してしまったそうです。
タダ君、「みーこ」のこと好きだったもんね…。それで落ち込んでいたのか…。
でも卒業後の「みーこ」の活躍を見てタダ君も元気を取り戻したとのこと。
「タダ君、みーこも卒業しちゃったみたいだしテラスハウスに未練はないよね?」
「未練?未練って何ですか?僕は明日からテラスハウスの一員です!」
「まさか、まさかタダ君…オファー来たの!?」
タダ君は何も答えなかった…
しかし、答えない代わりに彼は会社を飛び出したのであった。
追いかけた先に
飛び出したタダ君を追いかけて、私は彼を捜した。
「……あ!」
タダ君を見つけた。急げ、追いかけないと見失う!!
どうやらタダ君はどこかへ行こうとしているようだ。
「タダ君、何処行くの?!」
彼は何も答えなかった。
私はタダ君の行く先を見守ることにした。
電車に揺られ向かう先は…
私は嫌な予感でいっぱいだった。タダ君は遠くを見つめるばかりでした。
私たちが電車に揺られる事1時間。
ある駅でタダ君がおりる準備を始めました。
どうやら目的の地はここのようです。
電車から降りた瞬間、走り出すタダ。
私はタダ君を必死で追いかけました。
都心から離れていくタダ君、いったいどこに行くつもりなのでしょう?
すると突然タダ君が止まりました。
「どこだここーーーーーーーーーーーーー!」
「・・・え!?」
突然叫びだすタダ君の言葉を聞いて言葉を失いました。
まさか、まさか、目的地がないとは思いませんでした。
「どこにあるんだよ、テラスハウス・・・」
どうやらタダ君はテラスハウスに乗り込もうとしていたようです。
必死すぎる、必死すぎるよタダ君!
「タダ君、テラスハウスの物件って確か神奈川だよ?ここ江戸川区だし。」
私たちがたどり着いたところは、葛西臨海公園だった。
もうタダ君の耳に私の声は届いていませんでした。
そのままタダ君は夕焼けが落ちるのをずっと見ていました。
1滴の涙をこぼしながら。
この哀愁漂う背中。
タダ君の憧れる、テラスハウスへの道のりはまだまだ遠いようです。
この可哀想なタダ君をどうか皆さん、見守ってやってください。