自由な働き方ができるフリーターにとって、毎月の家賃や引越しの初期費用はできるだけ抑えたいものですが、一般的な賃貸物件では「保証人が必要」「収入証明が厳しい」といった壁にぶつかることもあります。

そこでシェアハウスを検討した方は多いかもしれませんが、フリーターでもシェアハウスに入居できるのか不安に感じてしまいますよね。

当記事では、フリーターはシェアハウスに入居できるのか、入居審査ではどういった点を見られるのかについて紹介します。

フリーターでもシェアハウスに入居できる？

結論から言うと、フリーターであっても多くのシェアハウスでは問題なく入居できます。シェアハウスは一般的な賃貸マンションに比べて審査基準が低いため、非正規雇用の方でも利用しやすい居住形態です。

管理会社やオーナーは家賃を滞納せず、共同生活に適応できる人物かどうかを重視する傾向があります。そのため、フリーターであっても安定した収入があり、生活態度やコミュニケーション力に問題がなければ、審査を通過できるでしょう。

フリーターの入居審査で見られるポイント

ここからは、フリーターの入居審査で見られるポイントについて紹介します。

収入源

収入源は、シェアハウスの入居審査でもっとも重視される項目です。

フリーターの場合、複数のアルバイトを掛け持ちしていたり、シフトによって収入が変動したりすることがありますが、一定の家賃を問題なく支払えるかどうかが判断基準です。

月々の収入が家賃の目安を満たしていることを説明できれば、非正規雇用であっても大きな問題にはなりません。また、長期的に続けている仕事や安定したシフトがある場合は、審査においてプラスに働くことが多いです。

入居理由

管理者は入居者同士のトラブルを避けるため、物件に対する目的意識を確認したいと考えています。たとえば「家賃を抑えて貯金したい」「新しい環境で生活したい」「シェアハウスのコミュニティに魅力を感じている」など、前向きで具体的な理由があると好印象です。

一方で、家を失った直後や急を要する事情など、生活が不安定だと判断される場合は慎重に扱われることがあります。誠実に自分の状況を伝えることが大切です。

人柄

人柄はシェアハウスの審査で非常に重要なポイントです。共同生活では騒音やゴミ出し、清掃ルールなど、基本的なマナーを守れるかどうかが問われます。

そのため、面談では挨拶や言葉遣い、コミュニケーションの取り方などが細かく見られます。また、協調性や他者への配慮があるかどうかもチェックされ、ネガティブな態度や無愛想な対応は不利に働くことがあります。

日常的にトラブルを起こしにくい人物であると判断されれば、フリーターであっても審査に通りやすくなります。

性別と年齢

性別と年齢も、物件の方針によっては審査に影響します。シェアハウスには「女性専用」「20〜30代限定」など特定の層を対象とした物件も多いため、条件に一致しているかがまず確認されます。

これは安全性や生活リズムの相性を考慮して設定されており、フリーターかどうかとは直接関係ありません。また、若年層が多い物件では同世代でコミュニケーションが取りやすいかどうかも重視されます。

条件に合致していれば、年齢や性別による大きな不利はほとんどありません。

フリーターがシェアハウスに住むメリット

ここからは、フリーターがシェアハウスに住むメリットについて紹介します。

家賃を大幅に抑えられる

シェアハウスの最大のメリットは、家賃を大幅に抑えられる点です。一般的な賃貸マンションではワンルームでも高額な家賃が必要ですが、シェアハウスであれば共用部分をみんなで使う分、個室の賃料が低く設定されています。

そのため、収入の波があるフリーターでも無理なく暮らすことができ、生活費を節約しながら貯金や趣味に回せる余裕が生まれるでしょう。さらに、光熱費が定額制になっている物件も多く、支出が安定するメリットもあります。

家具・家電付きで引っ越しコストを抑えられる

シェアハウスの多くは、以下のような生活に必要な家具や家電が備え付けられています。

・ベッド
・テーブル
・冷蔵庫
・洗濯機

そのため、初期費用として大きな出費が必要なく、最小限の荷物で新生活をスタートできます。フリーターにとって引っ越し費用は大きな負担になりがちですが、シェアハウスなら購入や搬入の手間も省け、コストを大幅に節約できます。

また、家電の故障時も管理側が対応してくれることが多いため、余計な出費が発生しにくい点も安心材料です。

シェアハウス内で人脈を広げやすい

シェアハウスでは、共用リビングやキッチンなどで自然と住民同士が顔を合わせるため、人間関係が築きやすい環境です。

さまざまな働き方や価値観を持つ人が集まるということもあり、新しい交友関係を築いたり、視野を広げたりするきっかけになるでしょう。

一人暮らしとは異なり、誰かと話したり相談できる場があることで、精神的な安心感も得られます。とくに同年代が多い物件ではコミュニティが活発なことが多く、人脈が自然と広がっていくメリットがあります。

仕事探しや生活の情報交換がしやすい

シェアハウスでは住民同士の距離が近いため、仕事や生活に関するリアルな情報交換がしやすいのも大きな魅力です。

アルバイト情報や転職のアドバイス、近所の安いスーパーや便利なサービスなど、実用的な情報が日常の会話から手に入ります。とくにフリーターは収入や働き方が変動しやすいため、他の住民から得られる情報が生活の安定につながることもあります。

互いに助け合える環境が整っている点は、シェアハウスならではの強みといえるでしょう。

フリーターがシェアハウスに住むデメリット

ここからは、フリーターがシェアハウスに住むデメリットについて紹介します。

プライベートな空間が制限される

シェアハウスでは個室があってもキッチンやリビング、浴室など多くのスペースが共用となるため、完全なプライベート空間を確保しづらい点は大きなデメリットと言えるでしょう。

一人暮らしであれば好きな時に静かに過ごせますが、シェアハウスでは他の住民の生活音や出入りが気になる場面もあります。また、個室がコンパクトな物件だと趣味や作業のスペースが限られ、気分転換しづらくなることもあります。

仕事後にしっかり休みたいフリーターにとっては、思った以上に気を遣う場面が増えることを理解しておく必要があります。

住民との相性で生活の質が変わる

シェアハウスの生活は、住民同士の相性によって快適さが大きく左右されます。

協調性があり、生活リズムが似ている人がそろっていれば居心地の良い環境になりますが、逆に騒音に配慮しない人やルールを守らない人がいると、日常的なストレスが増えてしまいます。

特にフリーターは勤務時間がバラバラなことも多く、深夜帰宅や早朝出発がある場合、生活リズムの違いが衝突の原因になることもあります。

共同生活だからこそ、他人と距離を保つのが難しい場面もあり、相性の悪さがそのまま生活の質に影響します。

フリーター向けシェアハウスの選び方

ここからは、フリーター向けシェアハウスの選び方について紹介します。

家賃で選ぶ

フリーターにとって家賃は毎月の支出の中でも最も大きな負担であり、物件選びの基本となる要素です。シェアハウスは一般的な賃貸よりも家賃が抑えられているものの、立地や設備によって幅があります。

そのため、自分の収入に対して無理なく支払える金額を設定し、固定費としてのバランスを考えることが大切です。また、家賃に光熱費が含まれているかどうかでも実質的な負担は変わるため、総額で比較しながら判断することが望ましいです。

通勤・通学しやすいエリアで選ぶ

勤務先やアルバイト先までのアクセスが良いエリアを選ぶことで、日々の負担を大幅に軽減できます。特にフリーターは勤務先が変わりやすい傾向があるため、交通の便が良い駅近や主要路線沿いの物件はメリットが大きいです。

また、通勤時間が短くなると生活リズムも整いやすく、体力的にも精神的にも余裕が生まれるでしょう。

シェアハウスのコンセプトで選ぶ

シェアハウスには「交流重視」「クリエイター向け」「女性専用」など、さまざまなコンセプトがあります。自分の性格やライフスタイルに合ったコンセプトの物件を選ぶことで、入居後のストレスを軽減し、より快適に過ごせます。

例えば、落ち着いた環境で生活したい場合は静かな物件を、交流を楽しみたい場合はイベントがある物件を選ぶと良いでしょう。コンセプトが明確な物件ほど住民のタイプにも統一感があり、相性の良いコミュニティが築かれやすくなります。

住民の年齢層で選ぶ

住民の年齢層は、シェアハウスの生活環境を大きく左右する重要なポイントです。20代中心の物件は活気があり交流が盛んですが、落ち着いて暮らしたい人には向かない場合もあります。

一方、30代以上が多い物件は静かで規則正しい生活がしやすい傾向があります。同世代が多いと会話のきっかけが生まれやすく、生活リズムも合いやすいため、快適に暮らしやすくなります。見学時に住民の雰囲気を確認し、自分に合うかしっかり見極めることが大切です。

運営会社の信頼性で選ぶ

シェアハウスは運営会社の対応によって住み心地が大きく変わるため、信頼できる運営会社かどうかを確認することが重要です。トラブル時の対応の早さやルールの管理方法、設備のメンテナンス体制などを事前にチェックすることで、安心して生活できます。

また、口コミや評判を確認すると、実際の住み心地や運営姿勢が見えてきます。信頼性の高い運営会社は住民との関係も良好で、安心して長く暮らせる環境を提供してくれるでしょう。

フリーター×シェアハウスに関するよくある質問

ここからは、フリーターの方がシェアハウスを検討するときによくある質問について紹介します。

年齢制限はある？

一部のシェアハウスでは、年齢制限が設けられている場合があります。年齢制限がある場合、「18〜30代限定」のように若い世代を対象としていることが一般的です。

フリーターでも年齢条件を満たしていれば問題なく入居できますが、念のために見学や問い合わせの際に条件を必ず確認しておきましょう。

一人暮らしと比べてどちらがコスパ良い？

コストパフォーマンスの面では、シェアハウスの方が優れています。一般的な一人暮らしでは家賃に加え、家具・家電の購入や光熱費、ネット回線などの固定費がかかるため、初期費用も毎月の生活費も大きくなりがちです。

一方でシェアハウスは家賃が抑えられているうえ、多くの物件では家具・家電がそろっており、光熱費やネット費用が定額または家賃込みになっています。

そのため収入が不安定になりやすいフリーターにとっては予算管理がしやすく、生活の負担を大幅に減らせる点で非常にコスパが良いと言えます。

同性・男女共用はどっちが住みやすい？

同性専用と男女共用のどちらが住みやすいかは、性格や生活スタイルによって大きく変わります。同性専用はトラブルの予防やプライバシーの確保がしやすく、生活リズムや価値観が近い傾向があるため安心感があります。

一方、男女共用は幅広い価値観に触れられてコミュニケーションが活発になりやすく、オープンな雰囲気が好きな人には向いています。

ただし、共用スペースでのマナーや距離感が問われるため、自分がどのくらい人との関わりを求めているかを考えて選ぶことが大切です。いずれにしても、見学時に住民層や雰囲気を確認することで、より自分に合う環境に出会えます。

まとめ

フリーターとシェアハウスの相性は非常に良く、家賃の安さや初期費用の低さ、住民同士のつながりなど多くのメリットがあります。

一方で、プライベート空間が制限される点や、住民との相性によって快適さが変わるといったデメリットも存在します。だからこそ、自分の生活スタイルに合った家賃や立地、物件のコンセプトなど、複数の視点から慎重に選ぶことが大切です。

シェアハウスは単なる住まいではなく、新しい出会いや情報を得られる「成長の場」でもあります。

費用を抑えながらより豊かな生活を送りたいと考えているフリーターの方は、今回紹介したポイントを参考に、自分に最適なシェアハウスをぜひ見つけてみてください。